学習支援で使えるアプリケーションまとめサイト
限局性学習症では、読む、書く、計算することに問題があっても、考える、推測する、意見を表明することに問題はありません。
このことは、読む、書く、計算する方法を別の方法で補うことができれば、学習機会に支障なく参加できるということを意味します。
別の方法として、全国的に活用が進められているのが、iPadなどのタブレット端末の利用です。タブレット端末だけでは学習に活用することは難しいですが、読み、書き、計算する方法を補うアプリケーションをダウンロードすると、学習に活用できるようになります。
しかし、アプリケーションの種類や数は非常に多く、問題となる部分を補うアプリケーションを探すことは至難の業です。
そこで、今回は以下の2つのまとめサイトを紹介します。
便利なアプリケーションまとめサイト
①平林ルミのテクノロジーノート:『日本版ディスレクシアホイール』
平林ルミ先生が自身のホームページ『平林ルミのテクノロジーノート』で公開している『日本版ディスレクシアホイール』です。
海外版のディスレクシアホイールは、アプリケーションの種類がやや広すぎる傾向がありますが、平林先生の『日本版ディスレクシアホイール』は、有効なアプリケーションが完結にまとめられています。
読み、書き、作文、ノートテイクなど、苦手な分野別にアプリケーションが紹介されており、アプリケーションのアイコンをクリックすると、ダウンロード画面に移動します。そのため、個別にアプリケーションを探す手間が大幅に削減されます。
②東京都障害者IT地域支援センター
東京都障害者IT地域センターが公開している、障害のある人に便利なアプリ一覧表です。
限局性学習症に限定しないアプリケーションの紹介サイトですが、『読み書き(理解)支援系・読書(文書の読み)支援系』のコーナーでは、便利なアプリケーションが紹介されています。
アプリケーションの紹介がiPad用、Android用で分けられているのも便利なポイントです。
アプリケーションを選択するときの注意点
①iPadのアプリケーションはとても多い
AndroidとiPadとでは、後者の方がアプリケーションの種類が圧倒的に多いです。そのためタブレット端末にiPadを選択すると、苦手な領域を支援してくれるアプリケーションに巡り合える可能性が高くなります。
②ネット接続対応のアプリケーションは慎重に
アプリケーションにはネット接続を利用条件とするものと、ネットにつながっていなくても利用できるものがあります。
一般的に前者は性能が良いですが、当然のことながらネットにつながっていないと利用できず、学校のWi-Fi環境に左右されてしまいます。
在籍する学校のWi-Fi環境が整っていたとしても、高校や大学の入学試験場でそのような環境が整っているとは限りません。
ネット接続対応のアプリケーションは慎重な判断が必要です。
③有料アプリケーションもある
一部のアプリケーションは有料であり、値段も安くないことがあります。無料のアプリケーションも広告表示をなくすための課金が必要になることがあります。
アプリケーションによっては、お試し期間を設けており、その期間が過ぎると自動的に契約となるものもあります。自動アップデート機能を切断して手動アップデートにしておくと、この問題を防ぐことができます。
その他にもアプリケーションを選択、ダウンロードするときのポイントは様々です。アプリケーションのダウンロードサイトに表示されている口コミなどを参考にしながら選択していきましょう。