家庭でできるいじめ対策
ある日、子どもが「いじめられた」と帰ってきたら、みなさんならどうしますか?
「いじめって、いじめられた人が嫌だって感じたらそれがいじめなんだよ!」と聞きますが、では嫌だと思ったら全部いじめ?
この記事では、子どもたちのSOSを見逃さないために家庭でできるいじめ対策について紹介します。
いじめの定義
好意で行った言動や意図せず行った行動はいじめに含まれるのでしょうか。
例えば、大勢の前で話すことが苦手な子に対して好意で「○○さんも何か話したら?」と言った場合はどうでしょう。
その子にとって嫌な気持ちになる行為であったならば、それは社会通念上のいじめに含まれる可能性があります。いじめ防止対策推進法にもそれが明記されています。
「好意で言ったのならいじめではない」「すごく些細なことだし、言った本人も忘れているかもしれないから」と放っておくと、のちに大きな問題へとつながってしまう可能性もあります。
また、学校の中では子どもたちの間で金銭の要求、暴力、脅迫などが行われることもあります。これは犯罪行為であり、いじめ行為としてもあてはまります。
社会通念上のいじめと犯罪としてのいじめは、どちらもいじめに当てはまります。
子どもたちの「いじめられた」という声に対して、「それはいじめとまでは言えない」と周囲の大人が判断するのではなく、しっかりと子どもたちの声を受け止め、聞き流さないことが大切です。
詳しくは、藤平敦先生(日本大学)の動画をご覧ください。
いじめの四層構造
いじめには4つの構想があると考えられています。
つまり、「うちの子は大丈夫」「しっかりしているからそういうのには巻き込まれない」ではなく、すべての子どもたちが関わってくるのです。
国立教育研究所生徒指導進路指導センターによるいじめ追跡調査では、『仲間はずれ、無視、陰口をされた経験がある、した経験がある』と回答した児童生徒は全体の約9割にあたるということがわかりました。つまり、いじめはどの学校でも、そしてどの子にも起こり得ることなのです。
家庭でできるいじめ対策
何かが起きてから初めて動くのではなく、未然に対策・防止を行うことが必要です。
では、家庭内ではどんないじめ対策ができるでしょうか。
もし自分の子どもがいじめにあっていたら…
- 体のみえないところに痣や傷がありませんか?
- 表情が暗くなって、元気がない様子がありませんか?
- 急に泣き出したり、テンションが高くなったり、気持ちが不安定になったりする様子は
ありませんか?
もし自分の子どもがいじめをしていたら…
- 与えていないゲームやお金をもっていませんか?
- いらいらしたり、言動が乱暴になったりしていませんか?
本当に些細な変化かもしれませんが、子どもたちの小さな変化としてSOSを出している場合がほとんどです。
その小さな変化を見逃さず、大人が落ち着いてを聞き、一緒になって対策を考えることが子どもたちの安心感につながるでしょう。
家庭でできるいじめ対策がハンドブックになっています。
何かが起きてからではなく、今だからこそできることを心がけましょう。